耳川の杉について
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 スギを建築用材として使用する場合、強度やヤング係数が低い為「スギは弱い」というイメージがあります。果たしてそうでしょうか? ここではスギの性質を検証します。

●構造材としての強度について
 法的な木材の強度性能(圧縮・引張・曲げ)は、建設省告示第1452号で「木材の基準強度」として定められており、この値は、JAS(日本農林規格)の目視等級区分や機械等級区分で数種類に区分されています。スギと同じ等級の米マツ・米ツガと比較すると、次のような結果となりました。
このことは、次に示す宮崎県産スギを用いた圧縮や曲げ試験でも同様の結果を得ています。

●ヤング係数について
 ヤング係数は、木材の曲がりにくさを示す数値で、係数が大きければ変形・たわみが小さく、係数が小さいほどたわみやすい性質があります。表1には、木質構造設計規準・同解説(日本建築学会)で定められた数値を示しました。
次に、断面寸法別にたわみを測定した実験では、表2のようになりました。
 この実験結果から、梁背21cmのヒノキより梁背24cmのスギのほうがたわみにくく、梁背21cmの米マツと梁背24cmのスギのたわみ量は、ほとんど変わらないということが言えます。
 このことから、低ヤング率材でも梁背を少し大きくするだけで高ヤング率材と同様にたわみ量を低減できることが分かります。