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有限会社南日本設備サービスは宮崎県延岡市に本社がある給排水衛生設備工事と井戸工事を専門とする施工会社です。

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通気管についてDRAINAGE VENTILATION

排水通気設備といって、排水管には通気管が必須です。特に一般のお客様には通気管といっても何のことだか・・・???と馴染みがないかも知れませんが、軽く考えると後で結構大変な配管なので、このページでは通気管について書きます。


排水通気設備

通常、排水は排水先が高い位置に有るなどの場合を除いて、自然勾配で配管をします。
強制的に排水させるのではなく、水の流れるまま 重力の法則に従い配管を先下がり勾配にして排水させます。排水に固形物なども含まれることもあるので、配管の途中に留まらないように正しい継手の使用はもちろん適切な配管径や勾配の確保、メンテナンス時のことも考慮した管路の計画・施工が重要です。それに加えて通気管の取り方も重要です。

業界に通気管の意味が分かっていない方結構いらっしゃいます。なぜならば、設計図の通気管全部はしょられてショックでした。ついでに排水管が全部直角つながりになっていて…もう唖然と知人が言っていました。工事担当者の1管はく奪すべきですね。それからというもの、積算の際は排水設備工事ではなく排水通気設備工事とわざと書くようにしましたが改善されないと思われます(哀)

通気管の役割について

排水管に水が流れないと空気が入っている状態(大気圧)です。排水管内の空気の流通をさせ、円滑な排水はもちろんのこと管内の圧力変動を緩和(大気圧になるようバランスをとっている)し、トラップの封水も保護しています。 水が排水されると水は管内の空気を取り込みながら流れて行きます。一度に大量の水が流される(満水状態となり管内が蓋をされたような状態になると考えてください。)と配管内に急激な圧力変動が発生します。 圧力変動により破封が起こります。(トラップの封水切れ)

トラップって何?かの説明

排水管内のガスや虫などが室内に入って来るのを防ぐためにトラップというものが各器具についています。このトラップのおかげで水に封をしているのでガスや虫の侵入を遮断することが出来るのです。 圧力変動 管内を満水状態で排水されると管内に封をされたようになり空気の逃げ場がなくなるので流速の差などにより起こる。 圧力変動が生じると排水が逆流したり吸い込まれてしまったり等の排水設備に重要なトラップの封水が破られたり、排水がスムーズに行われない等の現象が起こってきます。
例えば便器等は器具(陶器)自体がトラップ構造になっています。

ワントラップの写真

←これお椀の写真です。


流しや風呂場(洗い場)の排水のお掃除の時お椀のようなものが付いているのを見ると思いますが、それがワントラップというものです。お椀を被せている(ふせている)だけの構造なので、取り除いたり、わんが破損したら封水切れを起こしてしまいます・・・。お掃除の時ははずしてわん自体もきれいにします。
椀をかぶったワン
トラップ桝の写真

←これは、手前がトラップ桝で、奥が普通の桝の写真です



蓋がドライバーで割合簡単に開けられるので、桝の中をお掃除出来ます。手前の右側の大きな丸い蓋のあるのが桝で、そのやや右下側が排水メイン管、左側の小さめの丸い蓋へ続く桝の左側のくにゃっとなっている部分がトラップです。小さい蓋は掃除口です。
そこから延びて室内の雑排水へ接続しています。
トラップで下水の臭いや虫が室内に来ないようにブロックしてくれています。
普段は地面の中で、表面には蓋だけしか見えていませんが、配管や桝がそれぞれの役割を果たしています。

SトラップとPトラップ
…ですが、取替の前後の写真

配管を曲げたような管トラップというものも有り、簡単に確認できる管トラップは手洗い器や洗面器の下側つまり排水の通り道のくにゃっとなっている箇所です。
ちなみに洗面器類のトラップはPトラップとSトラップというものがあり、自己サイホン現象が起こりやすいSトラップは封水が破られ易いので納まり上の制約や他工事への影響が出る場合を除いては、なるべくPトラップを採用しています。同品質の物の金額はPトラップの方が距離が有る分当然に高いです。

工事は、各自治体の「指定排水工事事業者」に依頼しましょう。

以外に通気に関する知識があいまいなケースが見受けられます。
設備屋であれば常識なことなのですが、トラップの意味を知らないんだな…きっと
という場面に遭遇することがあります。具体的に書くことは控えさせていただきます。
例えば、生鮮食料品の入っている冷蔵庫から トイレのにおいがしているなど…。

圧力変動って何?かの説明

正圧になる場合(跳ねだし現象が起きる→封水切れ)

排水立て管より横主管へ排水が流入するところ(下層階)で、立て管内の排水は、落下と共に流速が早くなり垂直に流下していたものが横方向に方向転換を強いられるため跳ね水現象がおこり管内が閉塞され、管内圧力が上昇して正圧となり付近の器具等に於いて跳ねだし現象が起きます。
またメイン立管接続箇所付近の器具からの排水が満水状態である時、立管に一時的に大量の水の落下により、器具からの排水部分の圧力が上昇して正圧となり器具から水が跳ね出します。

負圧になる場合(吸い出し現象が起きる→封水切れ)

立管内の排水は多量に空気を引き込みながら流下していき、排水立て管へ横主管より排水が流入するところで、立て管の流入速度が横主管の流速よりも大きいので接続付近の圧力は負圧となりメイン立管接続箇所付近の器具の封水は立て管方向へ吸い込まれます。


正圧やら負圧やら何のことか分からないという方へ

お部屋のドアでたとえ(ドアと部屋の間の空気が吸い込まれるか押し出されるかということです)
扉が閉めにくい何だか空気抵抗が有るようで重い場合は給気が多く正圧です。扉が軽く触るだけでもバタンと勢いよく閉まってしまう場合は排気が多く負圧です。
昔昔、基礎的知識で正圧にするのに適している用途の部屋や負圧にするのに適している用途の部屋など学びましたが、変わってきています。例えば今は厨房等や一般に正圧にするようです。(その方が、トラップの封水を吸い込まれないので安心です。)
他に破封の原因は、圧力変動以外にトラップのあふれ面に毛髪や糸などが引っかかり毛管現象で封水が吸い出され破封が起きることと、排水設備を長時間使用していない場合 トラップの封水が蒸発して破封が起こることがあります。

通気管の取り方

伸頂通気

排水立て管を管径を縮小することなく最上部の排水横枝管接続部から上に延長し大気中に開放するもの。

※よくみかける伸頂通気のハテナな施工例

・伸長通気の端末を縮小して立ち上げているもの。無いよりはましなのか・・・と解釈しています。

・排水立て管と横枝管の分岐より400〜500程度立ち上げてすぐ通気金物をとってるもの。
屋内でトイレが詰まったとき外であふれるので屋内が汚れない為なのか?と解釈しています。配管が詰まらない限り、僅かな立ち上げでも一応通気として機能させているということでしょうか?もう少し立ち上げると窓や換気口の近くになってしまうからということなのか?無いよりはましではあるでしょうが・・・

・公の物件であっても、通気立て管が縮小されている(いわゆる竹の子配管)図面を目にすることが有ります。例えば、下層階の幾つかに集合便所が有って、上層階に器具が数個の場合・・・通気立て管がいきなり小さくなっていました。予算の都合でしょうか?

ループ通気

一般的に用いられている方式で、排水横枝管の最上流部の個別器具排水管接続部から通気管を立ち上げて、通気立て管または伸長通気管に接続するものです。
逃がし通気管が必要な場合もあるので検討します。
※実際の現場ではなかなかマニュアル通りに施工するのは難しい面が有ります。


各個通気

各器具の排水管に個別に通気管を立ち上げて通気立て管に接続するものです。確実にどの器具にも通気がとれるので各個通気が理想なのでしょうが、コストがかかるのと配管の納まりスペースなどにも課題があります。

特殊継手排水システム

マンションやホテルなどで採用されている方式で、排水がスムーズに行われるように開発された専用の特殊継手を使用します。各排水が螺旋状に立て管を流れるよう作られた、配管の外側を排水が流れ落ちてゆくのですが、配管の中心が空気の通り道つまり、通気を確保できるようになっています。排水管で通気管の役割を果たすので、通気立管が不要で、以前は汚水と雑排水に分けていた立管も1本(専有部の汚水と雑排水系統は分ける必要有り)となります。 ただし、伸頂通気管は必要です。立管の本数が減るので、省スペース化が図れます。

※建築工事や他工事との取り合い排水器具と配管ルートにもよりますが、伸長通気とループ通気を組み合わせて設置します。

立て管の流速に影響されないような割合・・・単純な排水設備でも管内の圧力変動で跳ねだしや吸い出しが起こることも有ります。一時的に満水状態で排水が行われる場合例えばため洗いをして一気に排水されるとか、条件にもよりますが大便器などの近くの器具に起こるようです。

特に系統が複雑になるに従い 負圧、正圧の状況に応じて空気の供給と排出がきちんと出来るような通気配管が大切です。通気立て管を設ける場合のオフセットの取り方とかまだまだたくさん注意することは有るのですが・・・専門書をご覧ください。

大気開放のお約束

 
有名な離隔距離について

大気開放で考えたとき、開口されているので臭気が出ることが有ります。
窓、換気口等の上部から600mm以上立ち上げて大気に開口
上記のようにできない場合は、開口部より3m以上離して開口
※最低距離です。
離隔距離が給排水設備技術基準などに決められています。他にも決められている距離が有ります。

個人的には、開口部や人通りの在る場所には出来るだけ大気開口しないようにしてます。建築物の用途や建築工事などとの取り合いがあるのでプラン上やむを得ない場合は出来るだけ離して臭気を感じる人が誰もいないように考慮して設置します。
巷の建物で、大気開口位置が窓や換気口にやたらに近い施工例もよく目にします・・・。やむを得なかったのでしょうか??
管末の大気開放が大原則です。どうしても大気開放できない場合や臭気を気にする場合等には通気弁を用いる場合も有ります。
管内が負圧になったときだけ空気を吸入するのが通気弁です。正圧になったときに空気を出していては臭気や下水ガスまでも だすことになるので排出機能は無いそうです。
よく、屋内の隠蔽部分に通気弁を設けているにも関わらず点検口が設置されていないものを見かけることがあります。弁の故障の時泣くことになります。
また、取説に書いてありますが、通気弁を複数個つける場合には全部を通気弁にしてはなりません。注意しましょう。
通気弁は壊れないから、点検口なんか必要無ーいと威張って言っている人たちがいました…。勝手に言って下さい。結構スタンダードみたいです。

2重トラップについて

トラップに挟まれた配管内は蓋された状態になり、空気の逃げ場がないので圧力変動が起こり排水がスムーズに行かなかったり破封が起こったりします。
昔、新築建物で2重トラップを避けて設計していたら、ある自治体よりトラップマスを採用するようにと指摘されたことが有りました。(特殊な建物だったのでそれが理由かもしれません。)
その自治体が現在はどうか分かりませんが、もしかして自治体によれば2重トラップを推奨するところか有るのかも知れませんね・・・いろいろな事情が地域によってあるでしょうから・・・
改修工事の場合などは、築年数の経過などにより配管の状況や器具トラップの機能が働きづらいことも考えてあえて2重トラップとすることを選択する場合もあります。
ちなみに公共下水道の場合は延岡市ではトラップ確認書を提出しなければなりません。

最後におまけのエピソードを

詳しくは書けませんが、浄化槽がひどく臭うのでマンホールをシールしてしまったそうです。 行き場をなくした空気がトイレ便器より吹き出してしまったそうです。通気問題は根本の対策をしましょう!(特にコンパクト型・ポンプアップ式の場合で、管理についての攻略が出来ていないもの)


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