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有限会社南日本設備サービスは宮崎県延岡市に本社がある給排水衛生設備工事と井戸工事を専門とする施工会社です。

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配管材料についてPLUMBING MATERIALS

主に建築設備に使用される配管材料とその移り変わり、建築と建築設備の寿命等についても少しだけ触れました。

配管材料について

主に建築設備に使用する配管材を一般的な規格のみ取り上げました。(規格はJIS規格や各協会の出している規格が数多く有ります。)特に給水用の管を中心に取り上げています。また、一般的でない仕様のものは省いている場合があります。

 一般の方にも分かり易いつもりで、一言解説を書いています。

<水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管の原管となっている鋼管のことです>

管材の名前 材質など 備 考
配管用炭素鋼管
(JIS G3452)
SGP-黒 SGP-黒
一時防せい塗装
蒸気配管、油配管、ガス配管、エアー配管などに使用
SGP-白 SGP-白
亜鉛メッキ
SGP-黒管に耐食性を高めるために亜鉛メッキを行ったもの。シングルメッキとも言われSGPWと区別される。
上水道以外の水配管(消火設備,工業用水),空調設備などに使われている
水配管用亜鉛めっき鋼管
(JISG 3442)
SGPW SGPW
亜鉛メッキ
配管用炭素鋼鋼管−白よりも亜鉛めっきの付着が多い
配管用炭素鋼管(JIS G 3452)に亜鉛めっきをほどこしたもの。ダブルメッキとも言われる。
かつて水道用に使用されていた。現在は、水道用及び給水以外の水配管(消火設備,工業用水),空調設備などに使われている

使用温度範囲:-15°から350
比較的低い圧力[1.0MPa(10kgf/cm2)以下]に適応


<高圧の配管に使用する厚みのある鋼管のことです>

管材の名前 材質など 備 考
STPG
圧力配管用炭素鋼鋼管
(JIS G 3454)
STPG 370
STPG 410
強度の違い
亜鉛めっきを施した白管、亜鉛めっき無しの黒管が有る
厚みによりスケジュール番号(Sch)がある。
10,20,30,40,60,80
使用圧力でSchを決める

使用温度範囲:-15°から350
比較的高い圧力[10MPa(100kgf/cm2)以下]に適応
10MPaを超える高圧の場合には、 高圧配管用炭素鋼鋼管JIS G 3455 STS を採用します。

参考<耐食性が重視される配管や、低温用や高温用に使用されるステンレス管です>

管材の名前 材質など 備 考
配管用 ステンレス鋼管

(JIS G 3459 )
SUS304TP等の
オーステナイト系21種類、
オーステナイト・フェライト系3種類、フェライト系7種類の
合計31種類が規定されている
呼び径が同じでもスケジュール番号(Sch)があり、肉厚を選択できる。
5s,10s,20s,40,80,120,160
一般配管用ステンレス鋼管より管の厚みがあり高価

  水道やプラントなどでよく使用されます。 名前に"配管用"とつきますが、外径が配管用炭素鋼管と同じです(いわゆるA呼称)。”一般配管用”のSu呼びとの違いにご注意ください。

ステンレスや腐食などについて書いたページがあるので、よろしければご参照ください。

<配管用炭素鋼管、水配管用亜鉛めっき鋼管の内面または内外面をポリ塩化ビニルで覆っている(ライニングしている)管のことです>

管材の名前 材質など 備 考
水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管
(JWWA K 116)
(SGP-VA,VB,VD)

適切な使用温度範囲:0°〜40°
VA VA管
配管用炭素鋼管黒管を
原管とし、
外面処理は一時防せい塗装
適用:屋内配管
  • 内部が塩ビ管なので、管端防食継手の使用により赤水・白濁が起こらない。
  • ライニングを傷つけるとライニング鋼管の意味をなさず、錆の発生に見舞われるため丁寧に扱い、適切な切断やねじ切り等を標準仕様書に従い行わなければならない。
  • たわみが硬質塩化ビニル管より少ないので、配管支持スパンが長く取れる。
  • 鉄管とビニル管の組合せであるので、内部ビニル管引き抜きなどの分別が必要である(リサイクル工場にて行う)。
  • ステンレス鋼管に比べ安価である
  • 耐用年数40年以上
  • 日本水道鋼管協会、塩ビライニング鋼管リサイクル協会がリサイクルに取り組んでいる
  • 環境ホルモンは国の規定の項目はクリアしている
VB VB管
水配管用亜鉛めっき鋼管を
原管とし、
外面処理は亜鉛メッキ
適用:屋内配管、屋外露出配管
VD VD管
配管用炭素鋼管黒管を
原管とし、外面処理は
硬質ポリ塩化ビニル被覆
適用:地中埋設配管、
屋外露出配管
水道用耐熱性硬質塩化ビニルライニング鋼管
(JWWA K 140)
(SGP−HVA)

85℃以下の水
使用圧力1.0MPa
HVA 配管用炭素鋼管黒管を
原管とし、内面は耐熱性硬質塩化ビニル被覆
外面処理は一時防せい塗装

  ライニングを傷つけないよう丁寧に扱うことや内部の塩ビ(ライニング)が一体となって、鉄部に水が行かないようにする丁寧な施工が大切です。まるで二重管のようなイメージ(内側が塩ビ管で外側が鋼管で施工されているかのような・・・) VC管:配管用炭素鋼管(白管)が原管に使用されている管がかつて有った。


<配管用炭素鋼管に準拠した薄肉の管内面をポリ塩化ビニルで覆っている(ライニングしている)排水用の管のことです>

管材の名前 材質など 備 考
排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管
(WSP 042)
(JIS G3452)
(DV-LP)
-10〜60℃°
DV-LP 配管用炭素鋼管黒管に準拠した薄肉の管を原管とし、内面は硬質塩化ビニル被覆
外面処理は一時防せい塗装
  • 従来から使用されていた鋳鉄管より軽量で扱いやすい
  • 内部が塩ビ管なので、内部腐食がおこらない
  • ねじ切りせずに排水鋼管用可とう継手を使う※ねじ切りするとねじ切り部分より錆の発生が起こるのでねじ切りは避ける。
  • ライニングを傷つけるとライニング鋼管の意味をなさず、錆の発生に見舞われるため丁寧に扱い、適切な切断等を行う。
  • たわみが硬質塩化ビニル管より少ないので、配管支持スパンが長く取れる。
  • 鉄管とビニル管の組合せであるので、内部ビニル管引き抜きなどの分別が必要である(リサイクル工場にて行う)。
  • ステンレス鋼管に比べ安価である
  • 耐用年数30年以上
  • 日本水道鋼管協会、塩ビライニング鋼管リサイクル協会がリサイクルに取り組んでいる

  公共性のある建物の建家内にてよく使用されます。強度・耐震性・耐火性・防食性に優れています。
排水管の腐食は穴があくくらい腐食が進んだ例があるのでライニングされていれば安心です(?)。


<一般の給水・給湯に使用されるステンレス管です>

管材の名前 材質など 備 考
一般配管用ステンレス鋼管
(JIS G3448)
SUS304TPD等
4種類が有る

一般の給水・給湯配管にはSUS304TPDを使用する。

使用温度範囲:0〜100℃
  • 配管用ステンレス鋼管に比べ薄肉管なので軽量で扱いやすい。
  • 正しい切断機の使用や丁寧なバリ取りが必要である。
  • 耐食性に優れている。
  • リサイクルしやすい。
  • 環境ホルモンの心配がない
  • リサイクルしやすい(メカニカル継手にパッキン類使用の場合分別が必要となる。) ステンレス協会と、(社)日本鉄リサイクル工業会とがタイアップしてリサイクルに努めている。
  • 酸に弱い。酸性土壌による腐食をおこすことがある。
  • 高価である。
  • ステンレス協会によると最低の配管寿命40年(メカニカル継手パッキン類使用の場合のパッキン類寿命に左右されるため)で、常温の水温(25°前後)であれば100年で設定することも可能だそうです。
  • 一般に、小口径では、溶接不要の圧縮 プレス式、拡管式など継手によるのメカニカル接合により接続する。それぞれのメーカーから独自の継手が出ていて規格寸法はもちろん、施工法も異なる。施工の際専用の機械が必要になることがある。
  • 小口径のメカニカル継ぎ手は施工性が良く作業が早く進む。継ぎ手の価格が高いのが難点・・・

  ※溶接管ですが、公共性の有る建築物では、SUS304TPDをメカニカル継手による接合により給水、給湯に使用することが一般的となりました。ちなみに厚さが薄いのでねじ切りは出来ません。配管サイズがSu呼びで、配管用炭素鋼管等のA呼びと大きさを比べると、30Su〜75Su迄は25A〜65Aと同じです(1サイズ小さい)。
ちなみに80Suというのもありこれは80Aと同じです。混乱に注意・・・
ステンレスや腐食などについて書いたページがあるので、よろしければご参照ください。


<腐食しない・・・ポリ塩化ビニル管>

管材の名前 材質など 備 考
硬質ポリ塩化ビニル管

管自体の耐熱温度は60℃以下であるが、水道などの圧力がかかっている配管には40°以下で使用する
(JIS K6741)
一般流体輸送配管に用いる
硬質ポリ塩化ビニル管
サイズはVPとHIVPが13〜300 
VUは40〜700

耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管
(HIVP)

衝撃に耐える
管の色は暗い灰青色
  • 軽量である。安価である。
  • 一般に切断や接続に特殊な機械を使用しないので扱いやすい
  • 継ぎ手との接続もTS継手を用いて接着材によるTS接合にて配管とつなぐ(冷間工法)方法である。(接着剤の適量の使用と耐熱管には耐熱用の接着剤の使用も重要)
  • 紫外線に弱く硬化。
  • 広範囲の耐薬品性に優れている
  • 溶剤には弱い。
  • 酸性土壌による腐食がない、
  • 汚水の中の酸・アルカリにも影響を受けず、硫化無し
  • 環境ホルモンの国の基準はクリア
  • 塩化ビニル管・継手協会がリサイクルに取り組んでいる
  • 同協会ホームページによると耐用年数50年以上とあり
  • メーカーにより耐候性のパイプや色が選べるパイプも出ている
  • 建築設備ではなく、ライフラインの部分に使用されている場合、地震による破損やヒビなどで断水被害が出ている。(対策に可とう性のある継手を適宜に使用する)
  • 金属管に比べて管の熱収縮が大きいので、伸縮継ぎ手などを用いて対策を施す
硬質ポリ塩化ビニル管(VP)と薄手の管(VU)がある 
管の色は灰色
(JIS K6742)
水道用硬質
ポリ塩化
ビニル管
使用圧力0.75Mpa以下の水道の配管に使用する
サイズは13〜150 
水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管
(HIVP)

衝撃に耐える
管の色は暗い灰青色
水道用硬質ポリ塩化ビニル管(VP) 
管の色は灰色
耐熱用硬質ポリ塩化ビニル管 (HT)
(JIS K 6776)
90°以下の水の配管に使用する
サイズは13〜50
管の色は一般に茶色

  塩ビ管と呼ばれます。出始めは、熱間接合でした。 公共性のある建物にも(特に埋設部分)、一般住宅にもよく使用されます。
60°を越える温度の水が連続して流れる場合は、硬質ポリ塩化ビニル管を使わず、耐熱用硬質ポリ塩化ビニル管を使用します。
耐熱用塩ビ管にJISの規格外では有るが、高温排水(例えば食器洗浄機からの排水など)に対応するため、メーカー規格でその他の寸法も出て、排水継手の開発も進んでいます。
南日本設備サービスの工事アルバムでご紹介している食堂給排水設備工事にも排水管の耐熱性を要する箇所に耐熱用硬質ポリ塩化ビニル管を採用しました。


<公共性のある建物や集合住宅などに使用されている 耐火二層管>

管材の名前 備 考
耐火二層管
(メーカー規格)
  • 金属管より軽量で、加工しやすく扱いやすい
  • 中身が塩ビ管で外面(耐火被覆)がモルタル繊維で覆われている、2層構造なので他の1層の管に比べて、吸音性、防音性がある
  • 防火区画を貫通する配管に最適
  • 外面の被覆層に断熱性、吸水性があり、防露工事が必要ない。
  • 衝撃に強く、耐震性にも優れている
  • 外面の目地処理が必要だが、簡単に施工できるものがでてきている。
  • 外面被覆の色は、モルタル素地ままの色内部が塩ビ管なので、腐食しないなどの一連の塩ビ管の特性がある※すぐ上の塩ビ管の項目を参照
  • 塩ビ管より高価
  • リサイクルシステムは他の管に比べて整っていないようである

泣いているくま 気の毒に、実際は使用していないのにアスベストを使用していると誤解されている・・・。

<一般に戸建て住宅や集合住宅に使用する ポリエチレン管、ポリブデン管>

管材の名前 材質など 備 考
架橋ポリエチレン管

PE
(JIS K 6769)
(温度95℃以下の
水輸送用に使用する)
架橋ポリエチレン管
使用圧力により
1.0〜0.4MPaのPN10
1.5〜0.65MPaのPN15
がありそれぞれ管の
構造により
メカニカル接合用の単層管(M種)、
電気融着用の二層管(E種)
  • 小口径である
  • 軽量である。
  • 紫外線に弱く硬化。
  • 溶剤に弱くビニルテープでも劣化することがある。又、コードや接着テープなどの可塑剤の入ったものと直接触れさせてはならない。
  • 長尺なので、材料の無駄が出にくい
  • 継手が高価。
  • 使用する継手の規格や使用部材はメーカーごとに異なる
  • たわむので固定間隔を短くとる。
  • たわむので地震の際管が破断しにくい。
  • 管に可とう性があり、長尺で使えるので、間に継手が必要ない(継がなくて良い)(※ただし、長さの限度が決まっている。)通常継手部での漏水や腐食が有るので、継手の数が少なくなることにより漏水と腐食のリスクが減る。
  • 環境ホルモンの国の基準はクリア
  • 床の立ち上げ部分の固定に要する高さが必要となる
  • 現場での釘の打ち抜き事故多発
  • 通常の水道管の配管方式である先分岐方式(とヘッダーから各給水箇所まで1器具に1本の配管で給水するヘッダー方式がある。
  • 耐用年数は、架橋ポリエチレン管工業会によると”使用条件によって異なりますが、一般的な給水・給湯用の場合には、30年以上の実績”と有る。
  • ポリブデン管の方が架橋ポリエチレン管より安価
(JIS K 6787)
(使用圧力0.75MPa以下の
水道の屋内配管に使用する)
水道用架橋ポリエチレン管
メカニカル接合用の単層管(M種)、電気融着用の二層管(E種)
色は、M種は乳白色、E種は、外層(非架橋層)の色をライトグリーン
耐熱用硬質ポリ塩化ビニル管 (HT)
(JIS K 6776)
90°以下の水の配管に使用する
(JIS K 6778)
(温度90℃以下の
水輸送用に使用する)
ポリブデン管 色はベージュ
(JIS K 6792)
(使用圧力0.75MPa以下の
水道の屋内配管に使用する)
水道用ポリブデン管
色はベージュ

  鉄管は錆びるということで・・・合成樹脂管の開発 さらに可とう性を持たせて配管しやすく、耐震性にも考慮し、さや管ヘッダー工法と呼ばれる工法でポリエチレン管やポリブデン管の普及も増えました。マンションなどでは専有部分(各住戸)に使用されます。

<さや管ヘッダー工法>

(電線を埋設する際等に電線管(CD管)の中に入れて施工しますが、それと同じような考えです)
主管からヘッダーと呼ばれる部分まで配管し、ヘッダーから各水栓までそれぞれ配管します。(途中での分岐は有りません。)
架橋ポリエチレン管はさや管(CD管)と呼ばれる管に通して配管します。
あらかじめ外側のさや管のみをコンクリート内や床下に施工しておきます。可とう性があるので、構造体をいじめません。又、完全には固定されないので地震の際破損しにくい。
管の破損やリニューアルの際に中の架橋ポリエチレン管のみを引き抜いて入れ替えができるので、配管改修の手間がかからないし、新たに梁などに貫通させることも必要ないため建築の強度にも影響しない。
ヘッダー使用は同時使用の影響(例えばシャワーと台所などを同時に使用した場合にシャワーの勢いが弱くなるなど)を受けず給水量が安定します。
さや管の色は、通常ブルーが給水で給湯がピンクを用いる。(施工後やメンテナンスの際に水か湯か一目瞭然に分かり大変便利だからです)

主に水道用に用いられる配管材料の歴史

主に建築設備に使用される管材にはどのようなものが有るのでしょう??
配管材料は、時代の流れと共に技術の進歩や素材の開発等でさまざまな変遷をたどっています。

飲料水の水質は私達の健康に大変な影響を与えるため配管材の進歩は安全な水を供給するための防食技術の進歩の歴史、一言でいうと錆との闘いの歴史です。
”飲料水の配管設備の構造は、配管設備から溶出する物質によって汚染されないものであること"
建築基準法施行令129条2の5-2-3-ロにより定められています。 水道法施行令5条及び厚生令第14号により給水装置の構造及び材質の基準が定められています。

基本の管材を知った上で、実際使用される管材を知ることが、管材の歴史つまり配管技術進歩の変遷を知ることにつながります。
数十年前までは最良の材料、工法で有ったものが技術革新により、時代遅れ的な感じとなってしまっているものも有ります。例えば、どうしてわざわざ鋼管を・・・サビサビになる材料を使用しているのか??等
又、一般住宅住宅と公共的な建物とでは使用する材料が異なる場合が有ります。

昭和30年代〜40年代まで

建物の給水管の主流が水配管用亜鉛めっき鋼管でした。(数年前まで水道用亜鉛めっき鋼管と呼ばれていた)
水道水の塩素消毒や水温などにより、亜鉛が溶けだし白水となり、亜鉛がはがれ鉄部が露出し錆こぶを管内部に形成するために赤水の発生がおこっていました。(1997年のJIS改正によって上水には使用できなくなりました※亜鉛の侵出基準がクリアしない。)ライニング管に比べ安価で、扱いやすいので、適切な使用条件の下で用途を選択します。

昭和40年代〜

その後、メッキの溶解、配管腐食の心配がないということで 鋼管の内部にビニル管の入った管である水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管が登場します。
しかし、継手はねじ込み式可鍜鋳鉄製管継手(亜鉛めっき継手)を使用していたため、継手部での腐食が押さえられませんでした。
その後、ねじ込み式可鍜鋳鉄製管継手内面にエポキシ系樹脂および塩化ビニル系樹脂コーティングを施して使用することで防食効果を高める技術が開発されました。
しかし、継手と 配管と継手との接続の際に 配管端部のネジ加工の金属が露出して、ここから腐食がおこっていました。

昭和50年代〜

その後、水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管管端コアと呼ばれる輪状のものを配管の金属露出部分にいちいち装着した施工法が開発されました。
しかし、管端コアの未装着をはじめ、管端にコアを装着したとしても配管の取扱や切断、ネジ加工などが適切に行われないことなどにより直管と継手のつなぎ目等からの腐食がまだおこっていました。

昭和60年代〜現在

その後、継手自身に水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管との接続時にビニル管の部分が一体となるようなしくみの管端防食継手が開発され、ようやく硬質塩化ビニルライニング鋼管による施工がサビから開放されました。
この工法は今も行われています。適切な施工を行えば、40年もつと言われています。

樹脂管の製品精度もあがり、硬質ポリ塩化ビニル管や架橋ポリエチレン管、ポリブデン管、他には・・・高価ですがステンレス管も使用されます。

建築の寿命、給排水設備の寿命他

<200年住宅の話>

国交省のホームページによると、日本における滅失住宅の平均築後年数は30年となっています。(出典は住宅・土地統計調査(1998年、2003年))
平成21年6月4日”長期優良住宅の普及の促進に関する法律”が国交省より施行されました。かねてより一般に200年住宅と言われ注目を浴びている長寿命の住宅のことです。
今まで確立されている”住宅の品質確保の促進等に関する法律”中の基準(住宅性能評価)を活かした判定のようです。

少し古くなったら、すぐ壊し、また建てるという"スクラップアンドビルド”の使い捨てのライフスタイルを変え、よいものをきちんと手入れしながら長く大切に使う生活への転換を図る。
それがさらに環境負荷の軽減につながります。

”長期優良住宅建築及び維持保全をしようとする者は着工前に、長期優良住宅建築等計画を作成し、認定申請をすることができる。”とあります。
認定を受けるために構造などの基準が決まっています。又維持保全の計画等の作成も必要です。その後の維持保全状況を作成し保全しなければなりません。
長期優良住宅に認定されれば、税制優遇を受けることができます。

スケルトン・インフィルについて

スケルトン・インフィルという考え方が有り、構造体の主要な部分(スケルトン(skeleton):骨組み)と内装や設備などの(インフィル(infill):(新語) 空間を満たすものの意味)を分けて考えて、間仕切りや内装それに伴う設備を生活スタイルに合わせて変更する建築の手法です。
スケルトンとインフィルは分離されているので、分離されていない場合(一体化している場合)に比べて、変更がスムーズにできます。内装や設備のやり替えが構造体に影響することなく行えるので、耐久性の高い建物の品質を保ち続けることが出来ます(もちろんメンテナンスは必要)。ただし、見えない部分での余裕をもった空間が必要です。
メンテや点検をしながら、基本的にスケルトンはそのままで、インフィルをおよそ20年単位毎に時代や暮らし方にマッチした様式に場合に応じて変えながら、建物を手入れしながら大切に住んでいくことになります。

<建物などの耐用年数一覧>"減価償却資産の耐用年数等に関する省令"より一部抜粋致しました。
項  目 耐用年数  
SRC造、RC造の住宅用建物 47年
木造住宅 22年
給排水又は衛生設備及びガス設備 15年
電気設備(照明設備を含む)(蓄電池電源設備を除く) 15年

(法令毎に意図とする年数に違いがあるのは当然なので、それを考慮するとして)
上記の耐用年数より、建築の寿命と設備の寿命の違いに開きがあるということを前提とした上で、住宅だけではなく、建物を永く使い続けると言うことは、給排水衛生設備のリニューアルは不可欠であるということです。木造住宅などの構造的に重大な部分が水漏れにより乾燥状態を保つことが出来なくなる等の無いように、より厳重な管理とリニューアルしやすい事前の計画や工夫が必要になってきます。
200年住宅使用材料と施工例

<各協会が発表している管材の寿命一覧>管材についての詳細は、上記の"管材メモ"をご覧ください。
管材の名称 耐用年数 備 考
水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管 40年以上
排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管 30年以上
一般配管用ステンレス鋼管 40年以上 一定の条件により100年でも設定可能
硬質ポリ塩化ビニル管 40年以上
架橋ポリエチレン管 30年以上 新しい材料なのでデーターが少なめ

配管は、インフィルなので、減価償却資産の耐用年数と各協会が発表している管材の寿命とで、鑑みると大変妥当な寿命のように考えます。(もちろん適切な施工が大前提です。)

<まわりの環境に影響を受ける配管>

給排水の配管などは、適切な施工がされていてもまわりの環境(例えば、温度 湿度 土壌の性質 外圧(地中の場合などは重量車輛などの通行) 水圧 使用頻度 流体の温度や流速等その他の性質 迷走電流 腐食原因となる薬剤など 他種金属との腐食 その他腐食の原因いろいろ・・・)などにより寿命が変わってきます。
新しい工法や、法令の改正などでその時代時代に適した管材を適宜使用して施工します。


ライフサイクルコスト、イニシャルコストやランニングコストって何?

とかく、初めのイニシャルコスト(導入に必要なコスト)つまり建築時に支払う金額をとにかく安く上げようとしすぎて、後々ランニングコスト(メンテナンスや、エネルギーなどのコスト)がかかってしまい、トータルで考えた時大変な損をすることが少なからずあるので、ライフサイクルコスト(生涯コスト)と呼ばれますが、設計段階から、イニシャルコストもランニングコストも充分に検討を行うことが必要です。

ライフサイクルコストを考えないと・・・イニシャルコストが安くあがったと喜んでいるイラスト
建物を建てたとき、とにかく安くて良いものが出来たと喜んでいても・・・ 
 数年経過後 待っていたのは…

ランニングコストが増大し、困っているイラスト
後でトラブル多発?!こんなはずじゃ・・・とならないとも・・・

<厳しい状況の建設業界>

適切な計画はもちろんのこと施工管理が大切になってきます。どんなによい設計や仕様であっても、民間では恐ろしいくらいに安い工事費で施工するのがもはや普通となってきており、材料の仕様を下げたりせざるをえなかったり、設備工事は、一般に建築工事の中に含めて建築業者へ発注されるため、金額は更に厳しい状況です。聞くところによると、それにより設備工事を請け負う業者が決まらず、建築工事は進み・・・どうしようもなくなってからばたばたと設備業者が決まり、今日中明日中に位で準備期間も全くなく、行き当たりばったりの工事になりがちなこともあるようです。
支払やその他の条件で折り合いが付かず、工事半ばにして業者が変更になったり・・・することも。
それでも立派な形にして竣工を迎えているようです。

<品格法といえば・・・>

200年住宅ででてきた”住宅の品質確保の促進等に関する法律”を略した品格法と”公共工事の品質確保の促進に関する法律”による品格法とがありますが、公共工事の品確法は、国の仕事はもちろん、市町村の工事にまで、入り込んできています。簡単に言えば、値段だけの要素(厳密に言えば、条件付の入札なので、誰でもが参加できるわけではないので、値段だけとも言えませんが・・・)でこれまで施工業者が決まっていた公共工事を会社の技術力からも本当にふさわしい業者を選ぶ制度です。

もう少し、民間工事も値段だけでない決め方ができるようになれば・・・とも思いますが、なかなか難しいでしょうね。

関連ページ
クリックで配管トラブル例のページを開きます。  クリックで、ステンレスと配管腐食等のページを開きます。

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